Number 20
投稿年月日 2016年9月3日
題名 保育と学校
内容 今後の教育のため、幼稚園・保育園・ 小学校を通した一貫した考えをどう取りまとめるかが課題になっています。
投稿者 副園長 邨橋 智樹 

2016年9月号 保育と学校

巻頭言

先日、門真市の幼児教育振興検討委員会の会議に傍聴者として参加させていただきました。
園長先生も委員で参加されているのですが、そこでは門真市の就学前教育・保育共通カリキュ
ラムの話し合いがされています。当然、就学前教育の内容なので、保育の話だけではなく、小
学校や中学校での問題も上がってきます。特によくキーワードとして挙がってきたのが「コミ
ュニケーション能力不足・社会性の問題」です。このことに関しては小・中学校だけではなく、
高校にまで至る課題として挙げられていました。そして、今後の教育のため、幼稚園・保育園

・ 小学校を通した一貫した考えをどう取りまとめるかが課題になっています。

 

では、学校側からみたコミュニケーションはどういったことがあるのでしょうか?そこでは
「選べる」「自分で判断する」「責任を持つ」「理由を言える」ということにあるということを
言われていました。子どもの成績や学力のことが話題にあがってくるかと思いきや、そうでは
なく、コミュニケーション能力に課題があるという話が出てくるというのは意外でした。学校
の授業以上にコミュニケーションに今の学校は課題を持たれているのですね。そのため、「ゆ
とり教育」や「アクティブラーニング」が今日本で進められている理由は学力以上にコミュニ

ケーション能力に力を入れる必要があると考えられているからなのでしょうね。

 

現在、乳幼児における脳科学では0歳からコミュニケーションが始まっていると言われていま
す。そして、今幼稚園にいる1歳児の子どもたちを見ていると言葉でのコミュニケーションは
しなくても、ジッと様子を観察し真似してみたり、身振り手振りでコミュニケーションを取っ
てみたりしている姿を見ます。2歳児では言葉で物を貸し借りする姿や喧嘩を仲裁している姿
もありました。幼児になると、年上の子どもたちが年少の子どもたちに活動を教えてあげたり、
年少の子どもたちが年上の子どもたちのやっていることを見て、真似してみたりと様々なかか
わりが増えてきています。当然トラブルもあるのですが、それも一つの関わりです。海外の研
究では優れたプレスクールの特徴として、「いざこざを解決する能力」というのもあるそうで

す。

 

また、習熟度別保育(身体の習熟を目指す) ・順序性選択(体験・経験を目指す)といった選択
性の保育方法を中心に保育を進めています。そこには「自分にあったものを選択し、選ぶこと
で責任を持つ」ということ、そして、 「自分で選んで、活動をすることで自己効力感をもち、自
己肯定感を持つ。そうすることで自分に自信をつける」という目的があります。これからの教
育や保育の現状も見据えたうえでの保育を進めていきたいと考えています。また、乳幼児から
の関わりのある保育というのは今後もより重要視されてくるのではないだろうかと思います。
今回の検討委員会の会議を受けて、今後の保育を考える機会になりました。行政や地域、家庭

も含め、子どもたちの発達を保障するような環境を考えていきたいですね。