タイトル | |
---|---|
内容 | |
投稿日時 | 2022年3月11日 |
年長クラスの子どもたちがお別れ遠足に行っており、幼稚園は年少・年中さんでお留守番をしています。天気も良く、遠足日和のなかで、幼稚園ではある一角で子どもたちが盛り上がっていました。芝生にある相撲の枠の中で子どもたちが楽しんで遊んでいました。
そこにいた先生が子どもたちに「こうやって押すんやで」「がんばれ!」「はい、おしまい」といったように相撲のルールを教えています。そんな様子が見られたのですが、その場所で相撲を楽しんでいたのは年中児ではなく、年少児と2歳のつくし組でした。初めは先生が子どもたちに声をかけて、相撲の相手の順番を調整し、子どもたちは変えながら楽しんでいました。少し落ち着いてくると、子どもたちはちょっと飽きたのかふといなくなってきたのですが、「終わったかな」と見ていると、数人の子どもが集まって、何やらごそごそと話をしています。話し合いから数分後、2歳児の子どもと3歳児の子どもたちだけで相撲が始まりました。今度は子どもたちだけで相撲が始まったのです。盛り上がるというほどでもなく、それこそ「ごっこ」のような相撲遊びでしたが、そこで起きている子どもたちはとても楽しんでおり、その様子を見ていると2歳児の子どもたちが幼児クラスになっていくという頼もしさを感じます。
こういったつくし組の子どもの様子を見て、近くにいた担任に「幼児が相撲をやっている様子見たことあるの?」と聞いたのですが、「いや、それほど見てはないですよ。でも、外に出たときにやっていることが何度かありましたね」と言っていました。初めは先生から誘って相撲をやっている様子でしたが、つくしの子どもたちも興味があったからなのか、子どもたちが自ら並んで待つほど楽しんでいました。実際のところ、見学していなかったとはいえ、どこかで見てはいたのかもしれません。異年齢で過ごすということはこういった日頃のなんてことない様子や遊びからも子どもたちは見て学んでいたり、憧れていたりする様子がよくあります。そして、自分がいざ「できる環境」があるとその興味から試してみようと遊び始めます。こうして、子どもたちの遊びというのは伝承されていき、身につけていくのだろうと思います。
保育をしているとよく、兄弟関係の子どもの方が絵が上手であったりすることがあります。それは身近な兄弟が絵を描いているのを見ていたりしているからで、知らず兄弟をモデルとして学んでいるのです。こういった関係性が異年齢では起きるのを考えると、異年齢での関係性の中で学ぶということは教えられて学ぶよりも、主体的な活動に近いのではないかと思います。
2022年2月2日