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ちょっとした遊び心

日々考えること

幼児クラスの部屋に行ったときです。どこかから「ザーザー」といった音がしていました。「ん?」と思いながら部屋を探しても、どこから鳴っているのか分かりません。私にとってはその音はまるでブラウン管テレビから流れる「砂嵐」のような音だったので、部屋にあるラジカセのラジオでもなっているのか?と思ったのですが、それにしてもみんな気にしていない様子でした。そこで近くにいる先生に「この音は何の音?」と聞くとままごとゾーンに小さなスピーカーがあり、そこから焼肉の音を流しているとのこと。確かによく聞くと「ザーザー」という音ではなく、「ジュージュー」という音にも聞こえてきます。

 

そこでこのスピーカーについて設置した職員に聞くと以前にも焼きそばの屋台のままごとのときに音があったら面白そうだなと思っていたそうです。そこで小さなスピーカーを自分が持っていたので今回活用してみたそうです。実際、遊んでいる子どもたちも、その時はつくし組の子どもも一緒に遊んでいたのですが、夢中になってフライパンの玩具を振って、おたまを動かしていました。

 

何気ない、ちょっとした遊び心からはじまったスピーカーの活用ですが、ちょっとした工夫で遊び込む要素が深まってきます。この「遊び心」というのは保育者にとって非常に重要なことであると私は考えています。よく保育で様々な計画を立てえるのですが、私は「計画」から始まってはいけないと考えています。あくまで「今の子どもたちの様子」から計画は立てていかなければいけないと思うのです。計画から入るとどうしても子どもをそこに合わせようとしてしまいます。そうではなく、子どもが「計画にあわして」いくような保育が望ましいと思っています。そうすることで保育は主体的なものになり、そこで初めて形になっていくと思っています。そのためには、今の子どもたちの遊びの様子や関係を見ていなければいけないのです。「遊び心」があることで環境や遊びに深まりが出てきますし、それは子ども理解の先にあるものだと思います。