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地域の文化

副園長のコラム

先日、夏祭りに向けて、門真音頭を教えに門真音頭の保存会の方々が幼稚園にきて、先生と興味のある年長の子どもたちに向けてレクチャーをしてくれました。コロナ前にも門真音頭は踊っていたのですが、コロナ中は盆踊り自体を縮小していたので、保存会の方々とのつながりもいったん途切れた中での再開です。

 

そもそも門真音頭を園で踊ろうという計画なのですが、以前私が勤めていた保育園でも地元の盆踊りの曲があるということで踊っていました。そういった園で勤めていたのもあり、もしかすると門真市にも同じような盆踊りがあるかもしれないと探し始めたのが発端です。大阪で有名なのは「河内音頭」ですが、それ以外でも探してみるとなんと門真にも門真音頭があるとのことでした。それから、毎年門真音頭を幼稚園でも行おうと始まったプロジェクトです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな門真音頭の練習に保存会の方々に来ていただいている中で、「幼稚園の子どもたちは楽しく踊ってくれてうれしいです」という言葉をいただきました。そして、「小学生になるとちょっと恥ずかしがって踊らなくなるから、この時代の子どもたちのほうが楽しんでくれるように思います。」とも言われました。最近では、盆踊りでも参加者が減ってきたり、こういった地域の民踊を保存する活動を行う方々も高齢化しています。せっかくあるこの地域の文化や伝統行事が少子高齢化や人口減少に伴いなくなっていくというのはとても残念な気がします。

 

その中で感じたのが、幼稚園や保育園のなかで行われる「行事」は昔からある伝統行事を残すことに大きな意味を持っているのではないかということです。ともすれば、こういった伝統行事が年間行事としてあることが最後の砦のような気すらします。例えば、ひな祭りやこどもの日、最近ではひな人形もコンパクトなものが多く、大きなものがおけなくなっていたり、その意味を知らなかったりします。こどもの日でも大きなこいのぼりを出すということは昔よりも都市部では難しくなっています。五月人形もひな人形同様に大きなものはおけなくなっている家庭が多くなっていると思います。そのほかにも節分やお餅つき、様々な制約はあるものの、乳幼児教育で何とか子どもたちに日本の文化を残し、それが実体験として行っているのは日本の文化の伝承にとって大きな意味があるように思います。小学校に上がってしまうとなかなか実体験としての活動は難しくなってきていますし、家庭でも行っているところはあるでしょうが、なかなかそれができない家庭も多いように思います。

 

そして、こういった行事は日本だけではなく、地域にもある文化の伝承として大切な活動でもあると子どもたちや先生方、門真音頭を教えてくれている人たちの関わりを見ていて感じました。それと同時に、このころだからこそ実体験として感じやすいとも思いました。まだまだ、私自身も知らない門真市の文化や芸能はたくさんありそうです。せっかく門真という土地に住んでいるのだから、この地域をもっと知って、地域の活性化にもつながっていくといいなと思います。それと同時に子どもたちとの関わりとともに一緒に知っていくことや感じることにワクワクします。そして、夏祭り当日は子どもたちと一緒に門真音頭を踊ってくれるそうです。地域の人と関わることは幼稚園にとってもいい活力になります。