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書こう!

副園長のコラムcolumn日々考えること

昼の配膳時に幼児の部屋をふらりと訪れて見ると、部屋の一角で子ども年中組の子ども3人が何やら盛り上がっていました。何をしているのかと覗いてみると今日食べる食事の食材の栄養素表を作っています。あ~でもない、こ~でもないと言いながら、決めている子どもたちの隣で、一生懸命ホワイトボードに字を書いては消している子がいました。何度も書いては消してを繰り返しているので「何を書いているの?」と聞くとどうやら「ちくわ」を書きたいらしいのですが、「わ」が難しいと言っていました。

 

「先生書いて!」と持ってきたのですが、そのまま書いたところで面白くなかったので、点線で「わ」を書いて、「なぞったら、書けるよ」と渡してみるとそれをグリグリとなぞって「わ」を完成させていました。しかし、どうも気に入らなかったみたいで、今一度消して書き直していました。

 

この様子をそのクラスの先生と話したのですが、食材の写真があるやつはマグネットで貼るだけなのですが、たまに写真がないものがあるので、それは字で書いているとのこと。写真がないからこそ起きた様子でしたが、ここで見た子どもの必死に文字を書こうとする姿は文字の習得において、とても良いモチベーションとなったのだろうなと思いました。

 

 

そう思って部屋を観察すると様々なところに子どもたちの書いた文字を見ることがあります。ヒアシンス栽培の注意書きや積み木ゾーンには「こわさないで」の張り紙など、子どもたちが書く文字には様々なメッセージが込められています。

 

前述した子どもは何度も文字を書くことにおいて「トライ&エラー」を繰り返して書いていました。それは「書きたい」と思うことや「伝えたい」と思うことがあったのか、単純に挑戦したかったのかは分かりませんが、こういった繰り返し自分の満足いくまで文字に挑戦するような機会を持つことは大切なことだと感じています。そして、「やろう」と思った時に挑戦できる環境を作ることは大切であり、モチベーションをそのまま行動に移すことで、学びはより深く身についていくのだろうと思いました。