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人口減

副園長のコラムcolumn日々考えること

2023年4月27日の日本経済新聞に「少子化加速 備え不可欠」という記事がありました。その内容は国立社会保障・人口問題研究所の「将来推計人口」が2070年に向けて人口減社会に突き進む日本の姿を示しました。その内容では2070年に日本の総人口が1億人を切り、8700万人にまで減ってしまうという事でした。早い話、日本の人口が今よりも減るという事です。現在の日本の人口は1億2615万人います。それがやく50年後には8700人になってしまい、15歳から64歳までの働ける生産年齢人口は3000万人減ってしまうと記事にはありました。

 

特に深刻なのは将来の日本を支える0~14歳が人口全体しめる割合が大きく減っていることです。それと同時に出生率も現在また下がり始めていますし、岸田総理大臣が「未曽有の少子化」という言葉が見に迫っているのを感じます。2070年という年代を見てどのように感じるでしょうか?遠いと感じるでしょうか?それとももうすぐだと感じるでしょうか?今、幼稚園に居る子どもたち、0歳児クラスの子どもたちは大体47歳くらい、年長さくら組さんで52歳の年齢です。その時には今よりももっと人口が少ない状態に日本があるということになりますね。

 

そこでこれからの職業のあり方も大きく変わってくるのが予想されます。2022年までは、65歳以上の高齢者の定年の延長、子育て世代の女性の就業率の上昇が挙げられていました。このように労働参加の裾野は広がっているものの、1人当たりの労働生産性というものはそれほど伸びていないようです。そのため、今後はデジタル化やイノベーションの活性化をさらに進め生産性の伸びしろも大きくしていかなければいけません。それと同時に外国人の受け入れの拡大も選択肢の一つとしてあげられると言われています。今回の推計では外国人が日本の人口位の下支えになる構図が鮮明になり、外国人を受け入れ労働人口を支えることは必要不可欠なようです。結果、2070年には9人に1人が外国の方になる見通しのようです。

 

今でも、外国の方で日本に住まわれている方はどんどん増えていますし、その方たちと共に協力して日本社会を維持していかなければいけません。それと同時に様々な価値観や技術をイノベーションしていくことやデジタル化していく社会に適応していく力が求められてきます。このことは保育においてもとても重要な意味を持つと考えています。今、たちばな幼稚園に来ている子どもたちはこういった社会の中で生きていかなければいけなく、活躍してほしいと思っています。これからの社会はどうなっていくのかと考えると、おそらく単純作業はどんどん機械がやるようになります。つまり、「人にしかできないこと」がこれからの社会に重要になってくると言えます。新しい価値や技術をイノベーションしていく力・外国人と共に協力していくという多様性をもった価値観などは機械ではできません。

 

では、そういった力はどこでつくのでしょうか?私はそのために「人と関わり、遊ぶこと」がとても重要だと思っています。しかも、ただ遊ぶだけではいけません。「没入すること」や「熱中すること」が重要だと思っています。自分から主体的に取り組むことでより、遊びが深まり、深まっていく中で、新しい工夫や関わりが生まれていきます。こういったことを経験していくことに意味があると思っています。だからこそ、たちばな幼稚園では「遊びは学び」と考え、自由に遊ぶ時間を多くとっていたり、発達に合った環境の充実を図っていたりしています。そして、それと同時に人と関わり刺激し合うことや一緒に関係性を作って多くの価値観に触れるためにチーム保育や異年齢保育を進めています。

 

保育や教育において、未来を見るということは悲観するわけでもなく、冷静に見たうえで、必要なものを考えていかなければいけないのだろうと先日の新聞を見て感じました。