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マスクの問題

副園長のコラムcolumn巻頭言column日々考えること

新型コロナウィルス感染症もいよいよ5月には5類になるという話になってきました。マスクに関しても、3月の半ばには着用の義務が無くなり、任意での着用になるというように新型コロナウィルスも終息に向かっているように思います。ただ、簡単にマスクを取ると言っても、なかなか受け入れられないという話を聞きますし、はっきりと安全かといわれると少し不安も残ります。しかし、最近になってマスクを着用することによる弊害というものがだいぶわかってきました。

 

これまでマスクの着用による弊害といわれると真っ先に頭に浮かぶのが「熱中症」です。夏場になるとマスクの内側に熱がこもり、息苦しくなり、熱中症になるということが言われていました。その他にも子どもの発達に悪影響があると言われています。これは保育をしているととても感じることです。特に言語面における発達には大きな影響があると言わざるを得ない様相を現場にいて感じます。ただ、この発達におけるエビデンスはまだ研究中でもあり、あくまで自分自身が現場にいての肌感覚で感じているだけなのですが、その内容は徐々に明らかになってきました。

 

最近では言語だけではなく、マスクによる「酸欠」が脳に大きな影響を与えると言われています。これは以前、知り合いの園での実際にあった話なのですが、そこで働く園の先生が「自閉症」の診断を受けたそうです。しかし、そのお医者さんの診断では脳まで酸素がいかない「酸欠」が原因といわれたそうです。この報告を受けて、マスクにおける問題を少し調べてみました。このマスクによる酸欠は割と様々な問題があげられると言われており、偏頭痛、集中力低下、不快感、学習障害、眠気・疲れといった身体に出てくる症状や精神面においても、イライラするようになる・快活さが減った・園や学校への登校意欲減少が挙げられるそうです。これはドイツのヴィッテン・ヘァデッケ大学のアンケートで0~18歳までの子ども2万5000人を対象に保護者が回答する形式で行ったアンケートの結果であったそうです。

 

特に乳幼児期の脳が大きくなる子どもたちに対してはこの酸欠状態というのは非常に深刻な問題になります。2022年アメリカのブラウン大学の行った、幼児期の知能、コミュニケーション能力など認知機能の発達の分析によると、コロナ禍以前(2011~2019年)に生まれた3か月~3歳の乳幼児の認知機能のテストの平均スコアが100に対して、パンデミック中(2020、2021年)に生まれた乳幼児の平均スコアは78と成績が約20%と下がったそうです。

 

怖いのはマスクの着用を続けると慢性的な酸欠状態になり、始めの一時的な警告症状として頭痛や眠気、めまい、集中力の低下が起きます。しかし、酸欠状態が慢性的になるとその警告症状は消えていきます。日常生活でこれほどまで重度の酸欠状態になることはそれほどあるわけではないでしょうが、かなり重度になると意識障害から脳細胞が死滅するようなことになり最悪障害が残ってしまう事態にもなるようです。

 

また、マスク着用によって呼吸が浅くなり、横隔膜が固くなることで酸素の摂取量が減少し、免疫細胞の働きが悪くなることで、免疫機能が低下することも言われています。様々なところで感染予防としてのマスクの着用が言われていますが、一方で様々な問題をはらんでいるのも事実です。小学校では「マスクを外すことは下着を外されるのと同じくらい抵抗があり、怖い」という生徒の精神的な問題が出てきているという話を聞いたこともあります。

 

とはいえ、感染のリスクを下げるマスクはまだ、求められる部分もあります。幼稚園では子どもたちのマスクは任意にさせてもらい、保護者の方にはマスク着用の協力をお願いしていました。リスクのある対策で保護者の方々におかれましては、様々な不安や不満はあったことと思いますし、これからもその不安や不満はあることと思います。また、今後は政府の方針に従い、任意のものになってくると思います。そういった情勢の中で、子どもたちの将来にどこを大切にし、どういった対応を行っていく必要があるのかは今後も様々な情報をもとに考えていこうと思っています。

 

 

参考・引用文献

『 健康ブログ~マスクの弊害を知り、子ども達を守ろう !』