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ダイヤモンドオンラインの記事の中で、「『コミュ力が低い子』の親が無意識で繰り返している“NG習慣”とは?」という記事が非常に興味深かったです。この内容は「『うちの子、コミュ障かも?』と感じたら読む本」を書かれた田嶋英子さんの本を抜粋して書かれています。結論から言うと子どものコミュニケーションの中で「見る」ということがいかに重要かということを言っています。しかも、その関わりには人間の成長におけるメカニズムも関わっているといっています。
そもそも「コミュニケーション」はとは何なのでしょうか。調べてみると「コミュニケーション」とは「お互いの考えや気持ちを伝える意思疎通や情報伝達のことを指す」といわれています。では、そのために必要な子とは何でしょうか。一番に思い浮かぶのが「話す」という方法です。話をすることで自分の感情を伝えやすくなることが多くあります。多くの人はコミュニケーションに必要なことに「話す」ということを挙げると思いますが、田嶋氏は「コミュニケーションの最初のステップは『見る』こと」と言っています。見て、相手を観察するところからコミュニケーションは始まるといっています。人の様子や雰囲気は声色よりも目で見る視覚情報のほうが多くの情報与えてくれます。そう思うと、確かに見るということは実際直接的な関係ではなく、まず初めに間接的なコミュニケーションを行っています。確かに当たり前といえば当たり前に感じるかもしれません。
しかし、最近の育児でこの「見る」(子どもを見て話す)ことができていない人が増えてきていると田嶋氏は言います。その原因となっているのが「スマホ」です。スマホを見ながら子どもの相手をついついしてしまうことがあるという人は割と多いのではないでしょうか。これにより子どもとのかかわりにおいて、コミュニケーションがしっかりと図られていないことが増えていると田嶋氏は言います。そして、結果として子どものコミュニケーション能力の向上に水を差しているのです。
「見る」という行為はNLP心理学(心の動きを知ることで自分の思考や感情をコントロールし、自分の思い描く人生を歩めるようにすることを研究する心理学)において「キャリブレーション(観察)」というコミュニケーションスキルだそうです。そして、それは「相手との関係を作る」際に働くスキルです。また、人間には「ミラニューロン」といわれる「見たものをまねる」といった神経細胞があります。つまり、相手をしっかりと見ると相手もしっかりと自分を見るのです。だから、赤ちゃんは笑いかけると笑って返してくれます。それはこのニューロンによるためです。この神経細胞は赤ちゃんだけでなく、人間に備わっているものなので、大人でも初めて会う人と人間関係を作る際に「見る」というのは有効で、視線をまっすぐにして相手を「見る」ことができる人はなんだか自信ありそう、信頼できそうといった印象を持つそうです。逆に俯いたり、キョロキョロしている人は自信がないように見えたり、話をしていても落ち着かないと思われるそうです。第一印象が大事というのもこういったヒトの機能によるものといえます。
「目は口ほどにものをいう」とも言いますが、子どもたちをしっかりと「見る」ということは子どもたちにとっても安心をあたえ、信頼関係を得て、コミュニケーション能力も向上していくことに繋がるといいます。そして、人は自分を「見てくれる」人を好きになります。何度も「見る」人を好きになるそうです。自分を「好き」な人を好きになるというのです。また、ここでの見るというのは単に視線を送るのではなく、体ごと相手のほうに向かって相手に「見ていますよ」というメッセージを送ることが重要だそうです。
こういった行為は保育においても重要なことだと感じます。ちょっとした関わりの違いが子どもたちにとって大きな影響を受けるということはよく考えなければいけませんね。夏休みに入り、お盆休みなど、子どもたちと関わる機会も多くなる時期だと思います。そういった時にふとしてしまう子どもとの関わりを改めて見直すということも大切なことかもしれませんね。
2024年7月28日