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投稿日時 2022月11月4日

伴走者

副園長のコラムcolumn日々考えること

先日、月曜日に一日動物園がありましたが、子どもたちに向けて、移動動物園の園長さんに質問項目を書くボックスを先生たちが作って用意していました。そのコーナーは非常に盛り上がって、最初に用意していた紙が無くなってしまい、追加でコピーしに来るほどでした。

 

 

子どもたちからすると、動物園で見るような動物はなかなかふれあうことのできない珍しいものです。まして、動物たちがどういった生活をしていてるのかはとても気になっていたのだろうと思います。しかも、それをよく知っている人がその日にきます。年長の子どもたちを筆頭に子どもたちはいろいろと質問を書いていました。このこの子どもたちが不思議と思う感覚は保育や教育にとって、非常に重要な動機であると思っています。それはなぜ勉強するのかというものにつながります。勉強や学習の始まりというのは基本的にこういった「どうなっているのだろう」「どうなるのだろう」という不思議に思う気持ちから始まるのだろうと私は思います。こういった感情を持つことが勉強をする動機になると、子どもたちはもっと楽しく学んでいくことが出来るのではないかと思います。そのため、こういった「好奇心」や「探求心」をたくさん持たせるような環境を作ることは保育においてとても必要なことだと思います。そして、こういった子どもの感情を大人はどのように取り上げていくかということが重要です。単純に答えを教えることは簡単です。しかし、それで子どもの好奇心や探求心というものがより活発になってくるでしょうか。

 

よくあることですが、大人が答えを教えると子どもはそれで知った気になってしまい、それ以上、調べたり、考えたりしなくなります。大切なことは子どもたちの知りたい、探求したい、という好奇心を持つために、大人は一緒に不思議がったり、一緒に調べたりすることや調べ方を教えてあげることが重要になってくるのだろうなと思います。つまりは「伴走者」として子どもたちに関わることが必要です。

 

この「伴走者」という考えですが、これは内閣府が出した「Society5.0」のこれからの教育における教師のあり方にも同様のことが書かれています。これまでの教師主導での一斉授業から子どもと一緒に考える選択を基にした教育に変わることがこれからの教育に求められているのです。それは子どもたちがそこで得た、「好奇心」や「探求心」がこれからの社会にも必要となってくるからなのでしょう。

 

今回の質問ボックスのように子どもたちの頭の中にある「不思議」という気持ちは無限に広がっています。こういった意欲をどう取り上げることが必要なのか、それは大人自体が子どもたちのこういった姿を楽しむことが大切になってくるのでしょうね。このコーナーを作った先生はとてもいい顔で、「すごく質問が出てくるんですよ」と言っていました。まさに、伴走者であり、子どもと一緒に楽しんでいる様子でした。