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投稿日時 | 2022年6月29日 |
今年も続々と保育養成の学校から実習生が来てくれています。幼稚園でも、実習生の受け入れを行い、今年度も数人来てくれています。実習生は当然、これから保育現場に就職する仲間ということで、これまで新型コロナウィルス感染症が流行している中でも、感染していないことの確認をしたうえで受け入れていました。コロナだからといって実際の現場を知らないで就職するほうが子どもの環境のためにはならないと思うからです。
実習生を受け入れるにあたって、いつも私はオリエンテーションで「せっかくの機会だから、保育をしなければいけないと思ったり、先生としてどうするかと思うのではなく、子どもと関わることをなによりも楽しんでほしい」と言っています。当たり前といえば、当たり前のことなのですが、実習生を受け入れる園の中には「実習生に保育者としての責任や仕事を教える」ということを目的にしている園もあるという事を聞きます。そういった園にとっては、私たちの園はある意味で「甘い」といわれるかもしれません。しかし、実習生たちはこれから私たちと一緒に働く仲間でありますし、夢を持っていたり、理想をもって保育者となるために勉強し、実習に来ているのです。そのため、現場に入職するにあたっても、夢ややりがいをもったうえで働いてほしいと思います。
以前、ある大学に学生に向かって話をさせていただく機会がありました。最近はそういった機会を与えてもらうことが増えてきたのでありがたいことなのですが、その場で保育が社会的にどういった意味や役割を担うのかという事にふれて話しました。その時の授業を受けた生徒の印象は割とよかったように思うのですが、今、養成校で学んでいる授業が現場においてどのようにつながるのかということを知るのも実習であると考えています。養成校で習っていく保育理論が現場において実感できなければ保育をすることにおいても、意味のある働きはできなくなるのではないかと思います。
最近は保育者不足が深刻になっているといわれています。コロナのこともあり、人と関わることを懸念して保育者になることが敬遠されるという話も聞きます。とても残念なことですが、そうはいっても、保育はとても夢のある、やりがいのある仕事であると思っています。ある先生がおっしゃられていたのですが、「今、預かっている子どもたちは30年後この国の社会を支える人材です。だからこそ、私たちは30年後の社会を想像して保育をしていかなければいけない」と話されました。保育をすることは未来を作っていることといえるのです。
実習生を受け入れるということはこういった未来に向かう人材を育成するために、共に働く仲間を育てるために学校から預かるという事なので、とても意味のあることだと思います。そして、保育という仕事に対して大切なことを実感して帰ってほしいなと思って、今日も設定保育を見ていました。
2022年6月29日